2021年1月8日
/ 最終更新日 : 2022年5月12日
klavihaus
♪04 緊張のアポ
ブー・・・・ブー・・・・
緊張で、手が震える・・
憧れのピアニストに電話をかけているのだ。
東京で、彼のコンサートを聞いて以来、
「この方に習いたい!」
と切望してきた。
呼び出し音が、長く響く・・
「Jenner」(「イエンナーです。」)
(ドキ!!)
「こ、こんにちは。
わ、私は、足立と申します。
少し前に、
ラヴェルのテープを送った者なのですが・・」
「Ah、ja!」
たどたどしいドイツ語にもかかわらず
すぐにわかってくださる。
マスターテープを聞いて、
「一度ウィーンにいらっしゃい」と
おっしゃっていただけていた。
しかし、生徒として取っていただけるかは
まだわからない。
直接オーディションを受ける必要がある。
日時が決まる。
身が引き締まる・・
アレキサンダー・イエンナーは、ウィーンでもっとも人気あるピアニストの一人で、ウィーン楽友協会大ホールでのリサイタルには毎年満員の聴衆を集めます。これまでの共演者は、アバド、サバリッシュなどの一流指揮者、ウィーン・フィル、ロンドン交響楽団といった名門オーケストラと、枚挙にいとまがありません。輝かしい演奏活動の一方・・・ショパン・コンクール、チャイコフスキー・コンクールをはじめ、主要なコンクール審査員の経験も豊富で・・す。